こんにちは。
メカニカルキーボードやゲーミングキーボードについて調べていると軸という言葉をよく耳にします。
ここではその軸ついてより詳しくより簡単にまとめているので、これからメカニカルキーボードを購入する方は必見です。
すでにメカニカルキーボードを持っている方もおさらい程度に是非。
まずはここから!キースイッチの仕組み
軸について解説する前に、まずはキースイッチの仕組みを理解しなくてはなりません。
キースイッチはステム、スプリング、トップハウジング、ボトムハウジング、リーフの5つのパーツによって構成されています。
このパーツ達を組み合わせる事によって、初めてキースイッチとして成立します。
キースイッチを押す事でステムがリーフ(金色の金属部分)に干渉し、リーフの接点が無くなる事によってキーとして反応しています。
軸=キースイッチでは無い?メカニカルキーボードの軸とは
ここからが本題です。
メカニカルキーボードの軸とは一体何を指す言葉なのでしょうか。
多くのブログやサイトではキースイッチを指しています。
軸=キースイッチという訳です。
しかし、この考え方は間違っており軸=キースイッチでは無いのです。
では、軸は何を指しているのか。
答えはステムです。
このパーツが軸であり、軸はステムの日本語訳です。
その証拠にGoogle翻訳でStemを日本語に訳すとその他の候補欄に軸と表示されます。ではなぜ軸=キースイッチという間違った情報がここまで世に浸透しているのか。
軸=キースイッチが世に浸透している原因や考察
メカニカルキーボードにはスタンダードなキースイッチとして「赤軸」「茶軸」「青軸」が存在します。
それぞれ特徴を持っており、話が脱線してしまう為詳しくは説明しませんが「赤軸はスムーズ」「茶軸はコリコリ」「青軸はカチカチ」とでも思っていれば大丈夫です。
そもそも「赤軸」「茶軸」「青軸」はCherryMX red、brown、blueに由来します。
CherryMX Redを日本語に訳すとチェリーエムエックス 赤になります。
これでは何だかぎこちないですよね。
そこでCherryMX Redはステム(軸)が赤色なのだから、Red Stem日本語訳で赤色の軸、略して赤軸となった訳です。
他のbrown、blueもステムの色と名前が同じなので茶軸、青軸になりました。
そして、このスタンダードなキースイッチにはある共通の言葉が付いています。
それが軸です。
「赤軸」「茶軸」「青軸」が日本に浸透していくと、いつの間にか赤色の軸では無く赤色のキースイッチという意味になってしまいました。
キースイッチ=軸になってしまった訳ですね。
言葉の意味が時の流れで変わってしまうのは良くある事です。
例えばよく使用されるOKの由来はall correctの略称です。
ですが、略すとしたらACになるはずですよね。
OKになった理由は略す時にoll korrectと誤字してしまい、OKになったそうです。
こう言った間違いは時間の流れで「OK」の様に問題なく使用出来るようになりますが、問題はここから。
2013年、CherryMXメカニカルスイッチの特許が失効しました。
特許が失効すると、他社製のキースイッチ所謂MXクローンが各社から発売され始めます。
赤軸を模した物や赤軸とは素材が全く違う物、赤軸より打鍵感や音に優れている物など、大量のキースイッチが2013年から現在まで開発、販売されてきました。
こうなると、2013年まで主流だった「ステムの色=スイッチの名前」が使用出来なくなります。
(各社から様々なカラーのスイッチが発売されており、例えば赤色のステムなのに茶軸の打鍵感のキースイッチが存在する為)
MXでは無い他社製のキースイッチには名前が付いており、先ほど分解したキースイッチはDurockから発売されているAlpaca Switchという名前のキースイッチです。
2013年までの考え方であるステムの色=名前が通用せず、名前であるAlpacaは見た目と何一つ関係ありません。
このスイッチをステムの色=名前で考えるとMX静音赤軸(ピング軸)になります。
ですが、構造、打鍵感、音、素材は静音赤軸とは全く違い、完全なる別物です。
なので、ステムの色=名前は現在では推奨されません。
アルパカ軸なんてもってのほか、正しく言い直すとAlpacaのステムになってしまいますよ。
まとめ
正しくは軸=ステム
軸=キースイッチは問題大あり!
軸の色=名前は古い考え方
キースイッチは○○軸では無く名前で呼ぼう!
と、言った感じです。
いかがでしたでしょうか?ちょっとした豆知識として覚えてもらえれば幸いです。
最後に見本用のスイッチである、Alpaca スイッチの購入はこちらから